本日3月3日は桃の節句・ひな祭り♪
ひな祭りといえば、「有田雛(ひいな)のやきものまつり」でしょう(*^^)v
現在、日本磁器発祥の地・有田では毎年恒例のこの行事が開催中で、磁器製のひな人形が町を彩っています✨
こちらは弊社も大変お世話になっているヤマトク(山徳)様の高さ3m近い七段飾り。写真では伝わりにくいかもしれませんが、とにかく人形が大きい!美しい!迫力!(人形一体の高さ30cm近くあります)
もちろん弓矢などの小物まですべて有田焼で、磁器製では世界最大のひな人形とのことです。
絵柄違いで2セットあり、もう1セットは横に並べて飾られているので、間近で人形の姿格好や繊細な色使い、顔の表情までも見ることができます。
着物の布の質感もきれいに表現されています。人形は食器などと違い不定形なので、焼いた際にヘタリなどが生じそうな気もしますが歪みもありません。絵付けも複雑な凹凸の素地にもかかわらず、筆使いに乱れもありません。細かな柄がぎっしり精密に描かれていて、それはそれは素晴らしいものでした!
呉須で下絵付をし、施釉後約1300℃で焼成、それから上絵付(赤・黄・緑・水色・ピンクなど)をして約800℃で、金・銀はさらに低い400℃で焼成し、それぞれの色が綺麗に出るように使用する色の数によっては10回以上も窯に入るそうですよ。
一体でパーツが約10個になるものもあり、それぞれを素地が半乾きの柔らかいうちに接着するとのこと。
驚くことに絵付けしたのは熟練の伝統工芸士1人だけなのだそう。数人でとりかかると絵に違いが出てしまうそうです。
光を通す泥しょう(陶土に水と水ガラスを加えた陶土)でつくっているため、ぼんぼりの明かりも柔らかに透けて灯しています。
製作には6年かかったそうです。粘土での原型作り、成型時を考慮してのパーツ化、型取り、石膏原型作り、鋳込型作り、鋳込み成形、生地の各パーツの接着、水拭き仕上げ、素焼き、本焼き試焼、下絵付、本焼成、上絵付、そしてさらに色を加えてはまた上絵窯で焼く、この描いては焼くという作業を何度も繰り返すそうです。
さすが、世界に誇る有田焼!熟練した技術!
これはぜひ多くの方に実物を見ていただきたいです。
そして、ついでに武者人形も(^^)
有田館や有田陶磁の里プラザ(有田焼卸団地)など、他の各所でも個性的な磁器製ひな人形が展示されていて、3月21日まで楽しむことができます(*^_^*)
ぜひこの華麗な有田焼のひな人形を見に、マップ片手に出かけてみてはいかがでしょうか。
有田陶磁の里プラザ(南館)の白磁の七段飾り ⇩